今年は秋の訪れが早かったように思います。
とはいえ、暦の上での秋は、立秋から始まり立冬までの3ケ月、
今年は8/7から11/6までです。
1ヶ月前には秋に突入していたのですね。
漢方理論(黄帝内経・素問)には、秋は次のように書かれています。
「秋の三ヶ月は『容平』という。
天の気が急になり、地の気がはっきりしてくる。
早寝早起きして、鶏と共に起き出す。
志を安らかにし、秋には自分の気持ちを寛大にする。
・・・(中略)・・・
これに逆らうと、肺気が損なわれ、冬に下痢症の病気になり
やすい。すると冬の働きである蔵を受けることが少ない」
『容平』とは、万物が成熟し、容(形)が平定することをいいます。
漢方では、春=生、夏=長、土用=化、秋=収、冬=蔵となります。
春に芽生えたものが、夏に成長が盛んになり、土用の頃には花は
実を結ぶといった変化をし、秋に実を採り入れ、冬は枯れ落ちて
翌年の収穫を待つ、といった意味です。
これによると、秋の過ごし方は次のようになります。
(1)早寝早起きを心がける。
⇒なるべく自然のリズムに合わせて生活しましょう
(日の出と共に起き、夜更かしせずに早々に寝る)。
「鶏と共に起き出す」となっていますが、鶏はいつ頃起き出す
のでしょう? 日の出とともに、ということにしましょう(笑)
(2)草木を枯らす空気から体に悪影響がこないように、心安らかに保つ。
⇒秋は乾燥が始まる季節です。乾燥は水分を消耗し、肺を攻撃
します(秋は五臓では「肺」が該当します)。
潤いを与える食材で、体の内側から乾燥対策を行いましょう。
もちろん皮膚表面の保湿もお忘れなく。
(3)気を徐々に収め、意思をあちこちと外に向かって出さないように
心がける。
⇒9月23日は秋分です。秋分を境に陽から陰に変わります。
意思も外側から内側に向かって変えていきましょう。
体や心のリズムが乱れる時期でもあるので、徐々に対応して
いくようにしましょう。
食欲の秋。読書の秋。自分磨きにはぴったりの季節です。
自然と共に秋を楽しみましょう♪